新型コロナ関連用語解説②
富士薬局ジャーナル
前回の続き、
抗原検査:現在インフルエンザを判定する検査としても用いられています。PCRが遺伝子検査であるのに対し、こちらはウィルス固有のタンパク質(抗原)の有無を調べる方法です。PCRと比べて精度が低いといわれますが、これはPCRが微量の検体の遺伝子を増幅させる検査であるのに対し、抗原検査は検体の量が少ないと検出せず偽陰性となることがあるためです。一方で偽陽性がでることはごくわずか(まれに他のウィルスの抗原と反応することがあります)で、確定診断として用いられます。
抗体検査:人体は血液中にウィルス等の異物が侵入すると、それを外敵と判断し、攻撃します。
異物の特定のタンパク質(抗原)に対して免疫細胞から作られた抗体が結合することで免疫システムが起動するという仕組みで、これを抗原抗体反応といいます。
一度作られた抗体は体の中に保存されることから、抗体検査を行うことで、過去に感染したウィルス等に対して免疫を持っているかどうかを確認をすることができます。
抗体検査で陽性の場合は、その異物に対する抵抗力がある(免疫がある)ということになりますが、必ずしも感染しないというものではないので注意は必要です。