2017年7月号
富士薬局ジャーナル
年を重ねるということ
将棋の藤井聡太さんが前人未到の29連勝(6月30日現在)を達成しました。
卓球の張本選手や平野選手など、最近は若い方が活躍しています。日本の未来にとっても明るいニュースで、何だか元気をもらえる気がします。
私と同年代の選手はというと、残念なことにほとんど引退しています。
特にスポーツ選手は体が資本です。野球選手は18歳でデビューしても、活躍できなければ10年以内に引退します。
サッカー選手の場合、プロでいられる期間はとても短く、わずか平均2、3年といわれています。そう考えるとイチロー選手やの三浦カズ選手は本当にすごいですね。
多くの選手が若くして引退となります。一方、ケガや病気で引退を余儀なくされる方、モチベーションが維持できず引退される方など、引退にも様々あります。
もちろん長く活躍するに越したことはないですが、活躍した期間の長さだけでなく、積み重ねてこられた過程こそがとても大事なことだと思います。
イチロー選手やカズ選手でさえも、より優秀で若い選手は今や山ほどいます。しかし彼らには、若い方にはない積み重ねてきた『確かなもの』があります。
それは技術や経験だけでなく、実際に歩みを止めずに続けてきたこと、そのものです。
その道のりは多くの人に勇気と力を与えてくれるのだと思います。
先日はフリーアナウンサーの小林麻央さんが34歳でお亡くなりになりました。
ブログや手記の中で闘病中の思いを述べられてきました。
それは学術的、思想的なことだけでなく、歩んでこられた証そのものであり、それこそが多くの人の心を揺さぶったのだといます。
年をとること、衰えること、病気になること、それは悲しいことですが、そんな自分と向き合って歩みを止めずに続けていきたいなと思います。
年を重ねて。