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富士薬局ジャーナル

2024年12月号

富士薬局ジャーナル 

先月からようやく木々も色づき、落ち葉が舞う季節となりました。朝晩はだいぶ気温も下がり、いろいろな風邪が流行しているようです。

先日、谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。私は多くは存じ上げませんが、最初に感銘を受けたのは「ミニスカート」という言葉が印象的な「生きる」という有名な詩です。

ここで一節を抜粋して紹介したいと思います。

(前略)

生きているということ

いま生きているということ

それはミニスカート

それはプラネタリウム

それはヨハン・シュトラウス

それはピカソ

それはアルプス

すべての美しいものに出会うということ

そして

かくされた悪を注意深くこばむこと

(後略)

まず、この一節は固有名詞がよく登場します。

生きることは生物としては普遍的なことですが、人の「生きる」には人生や生活も含まれます。

ここで登場する固有名詞により、読み手自身にとっての生きる価値は何だろうと想像してみたくなります。

例えば、誰かにとっての生きるは温泉かもしれないし、推し(応援したい特定の人)かもしれない、ということです。

そして最後に、「かくされた悪」という言葉、これまでの情景からガラリと変わり、すこしドキリとさせられます。

「かくされた悪」はこの詩における普遍的なこととして登場するのです。

これは私の感想ですが、誰もが遭遇する普遍的な悪というものがあるということは、誰もが誰かにとっての悪を持っているということではないか、そして逆に自身にとって「正しさ」とは何だろうか、そんなことを考えさせられました。

人が本来持っている狂気や闇のような本質を優しくわかりやすいフレーズの中に忍ばせることもまた、谷川さんの作品の魅力の一つかもしれません。

今日もまた、兵庫県知事の報道、ウクライナや中東の戦争の報道がテレビで流れています。

私たちは行きかう情報に惑わされず、いつでも注意深くする必要があるようです。

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