2022年10月号
富士薬局ジャーナル
早いもので今年も残すところ3か月、朝晩と涼しく過ごしやすい日も多く、食べ物も美味しい季節となってきました。
毎月月末に本コラムを書いているのですが、30分くらいで書けることもあれば、2,3日書く内容に苦慮することもあります。
今回はどちらかというと後者の方で、書くことに困って時事ニュース等をネットで見ていると、yahooニュースで「ノルウェーの刑務所は世界一人道的…」という書き出しの興味深い文章を見つけました。内容の一部を簡単に説明すると、まず私たちは極刑として死刑を当たり前のように受け入れていますが、国際的には死刑がある国の方がむしろ少数派であります。ノルウェーは死刑どころか終身刑もないため、殺人鬼であっても釈放され社会に出てくるというのです。もちろん殺された遺族は複雑な感情を抱くと思いますが、ある遺族は「憎しみにエネルギーを使いたくない」と前向きに生きる決意をしているといった内容がここで紹介されていました。
私はここで死刑の是非について述べるつもりはありませんが、「憎しみ」や「悲しみ」を自分の中でどう処理をして前に進むかというのは、健やかに生きていく上でとても大切なことだと思います。
日本は特に炎上からいろんな活動が止まるケースが多いように感じますが、もう少し前向きな寛容さがあってもよいのかなと思います。