2018年春空虹号
富士薬局ジャーナル
富士薬局ジャーナルは毎月特定のお客さんにお送りしているハガキに掲載している文章であります。
今回、ちょっと私的すぎるかなとボツにした文章をこちらに載せておきます。
皆さまゴールデンウィークはいかがでしたでしょうか。
私は3日に家族で小沢健二さんのライブへいったくらいで、あとは家と近所をブラブラと過ごしておりました。
小沢健二さんは私が学生の頃から活動している音楽家で、ずっと尊敬している方です。知らない方も多いと思います。
彼はコンサートの終わりに「生活に帰ろう」と言います。
言われた客席の人は「あーそうだ、これが終わるとまた日常だな」と感じます。客席の中には「やだー」なんて人もいますが、彼は「だいじょうぶ」とこたえます。
ライブという空間は麻薬のように日常を忘れさせてくれる力があるのだと思いますが、私たちの大切なものはやはり日常にあるんだということを考えさせられます。
ということで今回は小沢健二さんの詩で締めたいと思います。
晴海ふ頭を船が出ていくと、君はずっと眺めていたよ
そして過ぎていく日々をふみしめて僕らはゆく
やがて僕らが過ごした時間や呼び交わしあった名前など
いつか遠くへ飛び去る星屑の中のランデブー
(いちょう並木のセレナーデ)