香蘇散(こうそさん)
解説
香附子以外は陳皮や紫蘇に生姜と食卓に刺身の横に並びそうな生薬から構成されています。紫蘇や生姜は生魚の解毒に用いられることからも、本剤は魚介類における蕁麻疹によく用いられます。
紫蘇は表皮の気に働きかけ邪気を発散する効能を有することから、胃腸の弱い方の風邪の初期にも用いられます。使い方は桂枝湯に似ており、桂皮が合わないという方にはこちらがよいです。
香附子、紫蘇、陳皮と気の流れをよくすることから、気鬱によく用いられ、特に無気力タイプの不眠や不安感に効能があります。
また、他剤と併用することも多く、六君子湯と併用することで、神経性の胃の不調に効能を発揮します。
構成生薬
- 香附子
- 陳皮
- 蘇葉
- 甘草
- 生姜
適応症状
- 感冒、頭痛
- 蕁麻疹
- 不眠、不安感、神経症
注意
- 甘草を含むことから、ほかに漢方薬をお飲みの方は注意ください。